7回国際協力塾セミナー

当日の様子

2013年3月10日(日)にジーエルエム・インスティチュート(GLMi)は30名の参加者を集め第七回「国際協力塾」を開催しました。今回は「国際協力とソーシャルビジネス」をテーマでした。

7回国際協力塾合宿の概要

今回は、ソーシャルビジネスの概略の講義の後、フィリピンの社会企業レストラン、日本に設立中のネパール人学校、そして最貧困層へのソーシャルビジネスの可能性につきそれぞれ企画、検討しました。

当日のプログラム

  1. ソーシャルビジネスって?

  2. ソーシャルビジネスのケース紹介

中村八千代氏(ユニカセ)

Bhupal Man Shrestha氏(Everest International School/ネパール人学校)

林友花里フィールドマネージャー

  1. グループワーク

  2. 発表・質疑応答

ソーシャルビジネスって?

相馬真紀子GLMi理事から「ソーシャルビジネスって?」というタイトルで講義を行いました。ソーシャルビジネスは昨今流行と言っていいくらいに様々な場所や機関で取り上げられており、CSR、フェアトレード、BOPビジネス、インクルーシブビジネス、グローバルコンパクトなど類似した概念も多く、その実際につききちんと理解している人は多くありません。このような言葉や概念を整理した後に、いくつかの例や課題を挙げ、その後GLMiが実施するフィリピンでの2つのプロジェクトを紹介しながらソーシャルビジネスの基本につき理解を深めました。

ソーシャルビジネスのケース紹介

その後、グループワークで取り上げる3つのケースにつき説明しました。フィリピンの社会企業レストラン「ユニカセ」は元ストリートチルドレンや人身売買被害者など大変な境遇にあった青少年を雇用し、彼らの自立支援を目指しているレストランです。レストラン設立者である中村八千代氏とSkypeで繋ぎ、ユニカセの背景や課題につき説明頂きました。日本のネパール人学校「エベレストインターナショナルスクール」は、日本に急増するネパール人のニーズに対応する新しい学校です。理事長のBhupal Man Shrestha氏から学校を作った背景説明がありました。最貧困層へのソーシャルビジネスについては、林友花里ARMLEDフィールドマネージャーとSkypeで繋ぎ、フィリピンの最貧困農民について説明してもらいました。それぞれ現場からの声を聞き、臨場感あふれる時間となりました。

グループワーク

グループワークでは4つのグループにわかれ、それぞれ意見を出し合っていきました。ユニカセグループは雇用した青少年が定着して働き続けるためのアイデアを出し合っていきました。ユニカセインターンの鈴木胡美さんが課題につき更に説明し、参加者からの質問に答えながら理解を深めて行き、アイデアを出し合いました。「ネットワーク構築」と「青少年のケア」という2つの核となるアイデアが出され、これから日本で設立されるユニカセNPOが主体となり「日本の料理学校との関係構築」「日本からのカウンセラー派遣」といった具体的な計画や、経営方針の見直しといった提言がなされました。今回設立されるNPOが取り組むことで実現できる計画も多く、これから是非実現に向けて動いて頂けたらと思います。

ネパールグループは学校の時間割と年間カレンダー作りを行いました。「日本の外国籍(ネパール人)の子どものための学校」として、何に配慮しながら学校を運営できるのか、Bhupal氏や同じく学校スタッフのThapa Pradipさん、加藤麻子さんと共に、楽しく意見を出し合いました。日本の「総合的な学習時間」を取り入れたり、日本、ネパールそれぞれのイベントのみならず、クリスマス会もイベントカレンダーに組み込んだりと、誠に多国籍な学校になり、こちらも実現が楽しみです。

「最貧困層へのソーシャルビジネス」グループは人数が多かったため2つにわかれ、それぞれ彼らへのビジネスアイデアを練って行きました。一からのビジネスアイデア立案でしたので苦労されておりましたが、一つのグループでは「組合設立」のアイデアがなされ、組合でマイクロファイナンスに取り組んだり、作物保険を提供するアイデアが出されました。もう一方のグループでは「貯蔵庫建設」というアイデアが出て、山間部農民と低地農民を繋ぐ新しいアイデアに事業を担当する相馬理事も関心されていました。こちらもフィリピンで実現可能か更に調査を行い、取り入れて行きたいと考えます。反面、「最貧困層」という観点からは彼らをビジネスのターゲットにするのは困難かもしれないということが言えるかもしれません。

最後に、グループごとに発表を行いました。参加くださった学生、社会人共に立派な発表を行ってくださいました。ケースごとに全く異なることを議論しましたが、その違いを楽しむこともできたと思います。